再就職・転職活動中の40代・50代の中高年は、履歴書の「趣味・特技」欄を軽視する方が多いです。
履歴書の「志望動機」欄を仕上げるために時間はかけるけど、「趣味・特技」について、当たり障りのない「読書」「音楽鑑賞」「料理」「スポーツ観戦」等々と書いて済ませていませんか?
「趣味・特技」欄を適当に書く人、何を書いていいのか分からない人と色々かと思います。
あなたは、何を聞かれてもいいように履歴書の「趣味・特技」欄の回答をしっかりと準備できている自信はありますか?
稀に履歴書の「趣味・特技」欄は、面接での不利な状況や暗い雰囲気を一変させる力を秘めています。
面接では何が起きるかわかりません。
なので、就活中の40代・50代の中高年は、履歴書の「趣味・特技」欄もしっかりと答えられるように準備しておくことをおすすめします。
目次
面接における履歴書の「趣味・特技」の役割
ぼくは、15年間で約300名を超える方たちの面接を行ってきました。
当時、面接の際に履歴書の「趣味・特技」欄について、ぼくが質問する理由は多い順に次の通りでした。
1)何も聞くことが無くなった時にしかたなく
2)変わった珍しい趣味や特技が書かれてあった場合
3)自分と共通の趣味や特技の場合
お分かりだと思いますが、履歴書の「趣味や特技」が良いからといって書類選考を通過させることはありませんし、「趣味や特技」が直接的な採用理由になることもないです。
面接における履歴書の「趣味や特技」は、候補者の人となりを知る補助的な情報です。
とはいえ、「趣味や特技」にはこんな効果をもたらすことがあります。
履歴書の「趣味・特技」は面接の雰囲気を一変させる
緊張のあまり面接官の印象を上げることができず気持ちが暗くなるような状況で面接官から、
「佐藤さんの趣味は、登山で△△山には1年に3回は登ると書かれてありますね?」
と質問がありました。
関連記事:『中高年が面接で緊張しない唯一の方法とは!緊張した時の評価は?』
実は、面接官も趣味が登山で、△△山にもこれまで何度も登っていたのです。
共通の登山の話で盛り上がり、リラックスして平常心を取り戻した佐藤さんは、他のライバルに肩を並べる程度の印象と評価を得ることができました。
40代・50代の中高年が履歴書に書いて良い「趣味・特技」
ギャンブルや風俗、思想・宗教、または一般的に幼稚で低俗と判断される事以外は、何を書いても差支えありません。
ただし、例えば「読書」という単語で終わらせるのではなく、面接官に興味を持っもらい、質問してもらいやすいように、作家名や作品名、毎月読む冊数、読書のメリット等を簡潔に書くと良いです。
その他に、40代・50代の中高年が履歴書に書いて印象や評価があがる「趣味・特技」とはどのようなものがあるのでしょうか。
関連記事:『【中高年 再就職】面接対策は万全!5つの定番質問の正しい答え方』
【仕事に役立つ「趣味・特技」系】
仕事に結びつく趣味や特技を記入し、あなたの実績や経験に付加価値を付ける。
・名前と顔を覚えること
・知らない人と打ち解けるのが際立って早い
・語学力(英会話・TOEICスコア)
・珠算・暗算
《例文》
名前と顔を覚えることが特技です。
今までのお付き合いしたことのある取引先の担当者100名以上の名前と顔を覚えています。
取引先の担当者から驚かれることがよくあり、大いに喜んでもらうことができました。
【無難な「趣味・特技」系】
当たり障りのない無難な情報を記入して、あなたの人となりの印象・評価をあげる。
・整理整頓
・家の掃除
・ボランティア
《例文》
必要なものと不要なものを仕分けすることが得意です。
不要品を処分することでムダなものは買わないという教訓を得ることができ、私にとってコスト意識を高める上でとても重要な作業です。
【レアな「趣味・特技」系】
面接官から質問を受けやすいようにエサを撒き、あなたペースで面接をすすめる時間を作ることができる。
雰囲気を盛り上げるにはとても有効。
・学生時代、バックパッカーとして世界30か国を旅行
・全国〇〇巡り(ダムや城、神社仏閣)
・ドローンで空撮
・手相占い
《例文》
手相占いが得意です。
とてもよく当たると評判です。
同僚や取引先関係の方からも依頼されて、よく手相をみさせてもらいました。
悪い事を言わないようにしていましたので、コミュニケーションのツールとして大変役に立ちます。
「趣味・特技」がない場合はどうすれば良いの
「趣味・特技」欄がない履歴書を使用してください。
関連記事:『【中高年】転職・再就職で失敗しない履歴書の3つのポイントとは』
適当に趣味でもない「読書」や「音楽鑑賞」と書いて、質問のネタに困った面接官から突然、趣味や特技についての質問を受け、ちゃんと答えられないで印象・評価を下げることだけは絶対に避けてくださいね。
まとめ
履歴書の「趣味・特技」欄で採用が決まることはまずないと思ってください。
そして、面接の時に「趣味・特技」について質問される可能性も極めて低いです。
でも、40代・50代の中高年の面接では何が起きるか分かりません。
「趣味・特技」の話から、面接の雰囲気が一変することも十分考えられます。
仕事にリンクする珍しい「趣味・特技」を持っている中高年は、履歴書の「趣味・特技」欄をアピールのタネ撒き欄として有効活用してみてはいかがでしょうか。
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